専門学校のメリットとデメリット
全日制の専門学校に通うことになると、月曜から金曜まで毎日授業があるところがほとんどなので、大学へ進学した場合と同じようなスケジュールになると思っておいていいでしょう。養成所と違って基本的にはやる気があれば誰でも入学することが出来ます。専門学校へ通ういちばんのメリットは、そういったフルタイムの学生生活を送る中で、同じ夢に向かう仲間たちと一緒に様々な経験を積むことができる点です。また、多くの専門学校は多種多様なプロダクションとのつながりがあり、オーディションやインターン、ワークショップなどに参加することができ、在学中からデビューするチャンスもあります。
一方で、友達と楽しく過ごしているうちにあっという間に2年が過ぎてしまうというデメリットもあります。仲間が多くいる分、その中で抜きん出るには自ら行動することがとても重要です。
専門学校の夜間・週末コースでは、社会人や大学生でも声優科の授業を受けることができ、ワークショップやオーディションへの参加も可能です。すでに社会に出て働いていて、声優としての経験が無い状態でもチャレンジできるというのは大きなメリットですね。
養成所のメリットとデメリット
養成所の多くは、特定のプロダクションが自社に所属する声優を育てるために経営しているものです。そのためプロダクションとのつながりが強く、デビューにつながりやすいというのは1つのメリットです。
入所するには年齢制限付きのオーディションを受けなければならないので、専門学校と違って誰でも希望すれば入れるというわけではありませんが、その分少人数の体制でレッスンを受けることになり、レッスン自体がプロダクションに対するアピールの場となっています。レッスンは週に1〜3回というところが多いですが、内容は非常にシビアで、競争が激しいため和気あいあいとした空気はあまりありません。その分、ボーッとしているうちに1年が過ぎてしまったという危険性もないと言えるでしょう。
専門学校を出た後で希望のプロダクションに入るためにオーディションを受けるというケースもあります。いずれにしても、専門学校とちがって、レッスンのやり方も将来性も養成所によって変わってくるので、入所を選んだ時点である程度方向性が決まるということは意識しておくといいと思います。
レッスンスタジオって何?
声優になるための発音や滑舌、アフレコのしかたなどを教えてくれたり、ボイストレーニングやボーカルレッスンを行ってくれたりするレッスンスタジオというものもあります。専門学校や養成所よりも費用は格段に安く、年齢制限もありません。最初に面接がある程度で、やる気があれば誰でもレッスンを受けることができます。レッスン期間の上限もなく、希望によって好きなだけ受けられるというところがほとんどです。
レッスンスタジオにだけ通って声優デビューを目指すのは難しいですが、学校へ通ったり働いたりしながら腕試しに行ってみる、あるいは養成所や専門学校へ通っている人がさらに別の訓練の場を週に1度設けるつもりで近所のレッスンスタジオに通う、という使い方はいいかもしれません。