声優になるには？「社会人・フリーター編」

週末や夜間のコースがある養成所を探そう

社会に出て仕事をするうちに、何かのきっかけで声優を目指したいと思った、親の大反対に屈して別の仕事を始めてみたもののどうしても諦めきれない、経済的な理由で一度は断念したがもう一度トライしたいなど、様々な理由で社会人になってから声優を目指す人もいます。

全日制の専門学校に入るとなると仕事を辞めた上に結構な学費を払い続けなければなりませんが、中には夜間・週末コースを設けているところもあります。また、養成所の多くはレッスンが週1のところも多いので、フリーターをしながら通うということもできます。

日中仕事をしながらでも平日の夜や週末に学校に通い、声優を目指すことを可能にしてくれるコースがあるというのは、一度諦めかけた人にとってはとてもありがたいことです。働きながら学校へ通うことは簡単ではありませんが、その分、好きなことに時間を割けるありがたみを知っている人が多く、短い時間を有効活用して貪欲に吸収できるというケースも多いかもしれません。

オーディションの年齢制限？

多くの声優養成所の入所オーディションには年齢制限があり、まれに40歳くらいまでのところもありますが、たいていは18歳から25歳程度までです。声優養成所はあくまで声優になるための訓練を積むところであり、そこに通うことで将来的に仕事を得るチャンスが増えるということはありますが、養成所に通わなければ絶対に声優の仕事ができないかというと、そういうわけではありません。実際に俳優さんが声優の仕事を始めたり、劇団員だった人が声優に転向したり、というケースもあります。

ただし、何の経験もない真っさらな状態でいきなり仕事のオーディションに受かったり、スカウトされたりするのは難しいでしょう。声優の仕事をするにはそれなりのスキルが必要であり、そのためには訓練が必須です。まれに特殊な声質を持った人が何かのきっかけで声優になることが無いとは言えませんが、そんな雲を掴むような話を最初から目指すのは危険ですので、社会人で声優を目指したい人は年齢制限に注意して行動を起こすことをオススメします。

なぜ養成所に通わなければならないの？

さきほどもお伝えしましたが、声優の仕事のオーディションを自分で見つけて受けてみるというのはとても難しいことです。まず一般公募のオーディション自体があまりありません。スカウトされるのを待つにしても、ただ天賦の声を持ってじっとしているだけでは向こうも見つけようがありません。

養成所や専門学校に通ったほうがいいというのは、そこで訓練を受けて必要なスキルを磨けるということはもちろんですが、仕事を手にするチャンスがいちばん多い場所である、つまりプロダクションにアピールする機会がそこに集まっているからなのです。ミュージシャンやマンガ家と違って、声優は1人で活動してある程度の成果を上げた後にその結果をプロダクションに持ち込むという手が使えません。声優になりたいと思ったらまず養成所か専門学校に通うべき、といういちばんの理由はここにあると言えます。

専門学校の一部が設けている夜間・週末コースの授業は週に1度、2〜3時間のみ、というのが少なくありませんが、それでもこの場所につながることでオーディションやワークショップを受ける機会を手にできることが大きいのです。