声優の養成所を卒業すればデビューできる?
アフレコや吹き替え、ナレーションなどの仕事内容を見てみてもわかるように、声優の仕事はどれも専門性が高く、高度な技術を必要とするものばかりです。専門学校の授業や養成所のレッスンもシビアなもので、向上心と体力の両方がなければついていけません。
実際に現役で活躍されている声優さんの中には声に特徴のある方が多く、才能を持って生まれたことをうらやましく思ったりもしますが、実際に声優になるための訓練を受けたり、声優のお仕事の現場を知ったりすると、それが才能だけではなく膨大な時間をかけた訓練と努力の上に築かれたものだということがよくわかります。
もちろん才能がなくても努力すればなれる、というわけでもないかもしれません。ただ養成所や専門学校、あるいは劇団など、発声法や演技力を身につけることができる場所で訓練を積むことなしにデビューするというのは難しいと思います。そしてさらにキビしいことに、ただ真面目に訓練を受ければデビューが約束されているわけではないこともまた事実です。高い技術を身につけた上で、チャンスをつかむ行動力も必要になってきます。
オーディションは誰でも受けられるわけではない
声優のオーディションの中には一般公募されているものもありますが、映画の吹き替えやナレーション、アニメの主要な登場人物のアフレコなどの大きなお仕事のオーディション情報は、あまり公開されていません。基本的に制作側がオーディションの情報を流すのはプロダクションです。実際にプロダクションに所属してデビューが決まった後も、通常はプロダクションを通じてオーディションを受けることで仕事をやっていく形になります。
そういうわけで声優としての仕事がしたいなら、最終的にはプロダクション契約を目指さなければなりません。突然プロダクションにボイスサンプルを持ち込んでみる、という手もありますが、何の経験も無い状態ではまず難しいため、その前段階としてプロダクション付属の養成所を受けたり、専門学校に通ってみたりするというわけです。
多くのプロダクションと提携している専門学校では、あらゆるオーディションのチャンスが在学中にも何度も訪れます。その中でプロダクションと契約が決まるということもあるでしょう。また、在学中の特権としてインターンという形でお仕事を経験できる機会もありますが、それもまたプロダクションとのつながりを作るチャンスになり得ます。
声優オーディションの最新事情
スマホ、ブログ、youtubeの出現や歴史好きの女の子「歴女」の登場など、世の中の変化に従って声優オーディションの現場も少しずつ変わってきています。もちろん、コミュニケーション能力が重要である、声優とは言え見た目で好印象だと受けが良い、ダメ出しされた時の反応を審査員が見ている、といったような昔から変わらない点もありますが、オーディションを受けるにあたってアピールできる手段はインターネットの普及によって格段に広がっています。
例えば、今や声優やタレントでブログをやっている人はたくさんいます。普段からブログをやっている人は、履歴書にタイトルとURLを書いておけば採用側がチェックしてくれるでしょう。そのオーディションによって決まる仕事の内容にもよりますが、活動内容やファンの付き方、閲覧数などによって印象は変わりますし、またyoutubeに映像や音声をあげてリンクをブログに貼っておけば、それを見てもらうことも可能です。
最近は歴史系アニメやゲームのオーディションが増えている傾向にあるため、普段からそういった知識を身につけておくことも重要です。また男性の場合はBLが出来るかどうかもオーディションでのアピールポイントの1つになります。